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ハッカチョウ(八哥鳥)を調べよう

  • ハッカチョウ(八哥鳥)を調べよう

材料

双眼鏡,カメラ

内容

・外来種のハッカチョウの生態を調べる。
・ハッカチョウの食性や生息状況を観察する。
・徐々に生息範囲を広げていることが分かる。

詳細

 数年前から見かけるようになり,気になっていた鳥がいます。ハッカチョウ(八哥鳥)です。大きさはスズメとハトの間ぐらい。全身真っ黒ですが翼に大きな白い斑点があり,飛ぶとよく目立ちます。頭部に冠羽が突き出しているのも特長です。食性は雑食で,種子や実,昆虫を食します。ミリョミリョと可愛いく鳴くときがありますが,警戒しているときには,ギャーギャーとうるさいほど鳴きわめきます。  原産地が中国大陸南部およびインドシナ半島の外来種です。江戸時代に飼い鳥として輸入され,それが野生化したようです。マレーシアやシンガポールなどの都市部では,スズメやハト以上に,街中でよく見かける鳥だそうです。兵庫,大阪,京都,神奈川では,1970年代に入ってから繁殖の記録があります。  ここ兵庫県南東部でも,間違いなく繁殖しています。よく見かけるのが,電信柱近くの電線や新幹線の高架柱周辺です。群れで行動することが多く,繁殖期以外は集団でねぐらをとります。最近見つけたねぐらは,立ち入り禁止のイオン・シネマ屋外渡り通路の下です。外敵が近寄りがたく雨風も防げ,群れを収容できる場所として選ばれたようです。夕方になると,地上6mほどの通路の下に70羽ほどが戻ってきて,暗くなるまでうるさく鳴き交わします。  朝暗いうちに,ハトのえさとミルワームをねぐらの下に置いて食べるか試してみましたが,見向きもされませんでした。空が白んでくると鳴き声が激しくなり,外に出てきます。そして,日の出の時刻になると,餌場が決まっているのか,群れで飛び出して行きました。ねぐらの下には大量の糞が落ちています。数がこのまま増え続けると,鳴き声(騒音)と糞(臭い)で問題になることが危惧されます。横浜市上永谷のように,群れが空を黒く覆い尽くすほどにまで成長した例もあります。  ムクドリ,ハト,スズメ,カラスと競合する種ですが,岡山県の新幹線高架付近でも見かけたので,生息地を少しずつ拡大していくしたたかさを感じます。 関連実験(あわせて、こちらもどうぞ) 鳥の歩き方を観察しよう    旋回して飛ぶ(帆翔)トビを観察しよう

基本情報

分野 分野2 育てたいもの 管理番号 季節 場所 難易度 危険度
生物 生態 探究心 803 春夏秋
春夏秋
広場;
広場
普通
普通
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